【コーチング】×【習慣化】で人生変革を演出するブログ ‖ “REGISTA”=演出家

コーチングは「アート」である 〜 続 編 〜

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はじめに

 

昨日の記事では、エディー・ジョーンズの『コーチングは「アート」である』という考え方を出発点として、

ペップ・グアルディオラのPK戦での「アート」の事例を紹介させていただきました。

 

 

私自身このペップのエピソードがすごく好きで、

 

「当時の様子をもっと詳しく知ることができないかな〜」

 

と考え、ペップの本を再読したところ、、

 

 

ありました!!

 

マルティ・パラルナウ著「ペップ・グアルディオラ キミにすべてを語ろう」(東邦出版、2015年)に

当時のエピソードの詳細な記述がありましたので、続編ということで紹介したいと思います!!

 

ペップがPK戦でみせた「アート」

 

昨日の記事では、

 

  • バイエルンのチームスタッフには水球の元金メダリストであるマネル・アスティアルタがいること
  • 水球は「PK」が重要視されることから、マネルは世界中でPKを一番知っている男だと紹介したこと
  • マネルから教わった2点さえ守れば誰がどの順番で蹴っても構わない

 

これらのことをビジネスでのコミュニケーションと結びつけて紹介させていただきました。

ここからは、ペップがみせた「アート」について、3つの点から紹介したいと思います!

 

アート① 場の空気を一変させる

 

ペップは注意を引くためだけでなく、みんなの表情を変えるために言ったのだ。

モチベーションを上げるような雄叫びで、アドレナリンを受け取り、戦いの指示を期待していた者たちが、

沸騰するスタジアムの真ん中でペップの物語を聞いて思わず笑い出した。

(中略)

静かな雰囲気だ。リラックスしている。そして、何より選手たちは笑っている。ペップの話が気に入ったようだ。

 

マルティ・パラルナウ著「ペップ・グアルディオラ キミにすべてを語ろう」(東邦出版、2015年)P.162

 

タイトルがかかった決勝戦のPK戦ということは、極度の「疲労」と「緊張感」が

選手を襲っていることは容易に想像できます。

 

そんな状況の中で『「笑い」がおきる』ということは、通常では考えられないことだと思います。

メンタルトレーニングの世界でも「平常心」、「リラックス」、「笑顔」の重要性はよく語られます。

 

ペップはこの緊張が張り詰めた場面で、熱い檄を飛ばすのではなく、

意外性のある言葉をかけることで一気にチームの空気を変えたのです。

 

アート② 勇気づけ、選手に選択肢を与える

 

私はPKを蹴る選手のリストを持っていない。蹴りたい者が蹴ってくれ。

大丈夫だ。全員ゴールを決めることができる。お前たち自身で決めろ。誰が蹴りたいんだ?

(中略)

「順番は?」という質問にもペップは、こう答える。

「自分たちで決めろ。やりたいようにやればいい。大丈夫だ、どんな順番であってもみんなゴールする」

 

マルティ・パラルナウ著「ペップ・グアルディオラ キミにすべてを語ろう」(東邦出版、2015年)P.163

 

ビジネスにおけるコーチングにおいて重要なことは、「クライアントを勇気づけ、行動を起こしてもらう」ことです。

 

当たり前のことですが、人が行動を起こす際には、人から指示されたことよりも

自分自身で決断したことの方が当然行動にうつしやすいと思います。

 

このPK戦の場面でもペップは選手を勇気づけ、蹴る選手も蹴る順番ですらも選手自らに選ばせたのです。

 

これがペップがみせた「アート」です。

 

アート③ ゴールイメージを明確にさせる

 

「お前たちはもうどこに蹴るか決めている。

シュートするまで、ゴールすることを頭の中で繰り返しイメージするんだ。

一歩一歩、足を踏み出すたびに言うんだ。ゴール、ゴール、ゴールと・・・・・・」

 

マルティ・パラルナウ著「ペップ・グアルディオラ キミにすべてを語ろう」(東邦出版、2015年)P.163

 

ゴールイメージを繰り返しイメージさせることもコーチングでよく用いられる手法です。

とくに「五感」をフルに活用して、ゴールイメージを描くことは重要だと言われています。

 

ここで私が感じたのはペップの「コーチング」と「ティーチング」のバランスです。

 

場の雰囲気を一変させ、選手を勇気づける「コーチング」的手法からはじまり、

最後はハッキリとしたメッセージを伝える「ティーチング」的手法を使っています。

 

このような後押しを受けた選手のメンタルは最高潮に達しており、

「PKを外す気がしない」という気持ちになっていたのではないでしょうか?

 

まとめ

 

私は学生時代ずっとサッカーをやってきましたが、

振り返るとティーチング的な指導が多かったように思います。

 

コーチ:「いいな、○○だぞ!わかったか!?」

選手達:「はい!(本当はあまりわかっていない・・・)」

〜ミスをする〜

コーチ:「何を聞いてたんだ!分かったって言っただろ!何回言わせるんだ!」

 

もちろん、さすがに今はこんな指導者の方はいないと思いますが・・(笑)

 

スポーツコーチングとビジネスコーチングの融合については興味が尽きません!!

この分野についてはこれからも勉強していきたいと思います!!

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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